『坂の上の雲』最終回ロケ地巡り:日本海海戦の舞台を訪ねて

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『坂の上の雲』最終回ロケ地巡り:日本海海戦の舞台を訪ねて

NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』は、司馬遼太郎の同名小説を原作とし、明治期の日本が近代化と共に迎えた激動の時代を描いた作品です。

特に最終回で描かれた「日本海海戦」は、視聴者に強烈な印象を残しました。

この感動的なシーンがどのような場所で撮影されたのか、そのロケ地を訪れることで、ドラマの世界観をより深く体感することができます。

本記事では、最新の情報をもとに、最終回の主要な撮影地とその魅力をご紹介します。

目次

戦艦「三笠」再現セット:石川県加賀市の日本元気劇場

戦艦「三笠」再現セット:石川県加賀市の日本元気劇場

戦艦「三笠」再現の背景

NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』の制作にあたり、日露戦争の日本海海戦をリアルに再現するため、石川県加賀市の日本元気劇場において、戦艦「三笠」の実物大セットが建造されました。

このセットは、全長約80メートル、高さ約50メートルに及び、当時の技術と情熱を結集して作られたものでした。

撮影時のエピソードとセットの詳細

この巨大なセットは、ドラマのクライマックスである日本海海戦のシーンで使用されました。

撮影では、クレーンカメラや火薬を用いて、砲弾の炸裂や水しぶきなどのリアルな戦闘シーンが再現されました。

また、艦内の細部まで忠実に再現されており、俳優たちは当時の海軍士官の気持ちを深く理解しながら演技に臨んだとされています。

現在の日本元気劇場の見どころ

日本元気劇場は、バブル期のテーマパークブームに乗じて「加賀時代村」として開業しましたが、景気の低迷とともに一度は衰退しました。

その後、「日本元気劇場」として再生し、戦艦「三笠」のセットを活用した新たな試みが行われました。

しかし、2013年1月に再び休園となり、現在も再開の目途は立っていません。

このため、戦艦「三笠」のセットもそのまま放置されている状態が続いています。

海軍省の再現:京都府庁旧本館

海軍省の再現:京都府庁旧本館

明治期の建築とドラマでの使用シーン

京都府庁旧本館は、明治37年(1904年)に竣工したルネサンス様式の建築物で、現役の官公庁建物としては日本最古のものとされています。

その荘厳な佇まいと歴史的価値から、数多くの映画やドラマのロケ地として利用されています。

NHKのスペシャルドラマ『坂の上の雲』においても、陸軍参謀本部や海軍省のシーンで使用されました。 

特に、最終回で秋山真之が海軍本省内を歩きながら回想する場面は、この旧本館内で撮影され、その重厚な雰囲気が物語の緊張感を高めました。

撮影時の裏話とスタッフの工夫

『坂の上の雲』の制作チームは、明治期の日本を忠実に再現するため、京都府庁旧本館の歴史的な内装や外観を最大限に活用しました。

撮影に際しては、建物の保存状態を維持するため、特別な配慮がなされました。

例えば、撮影機材の搬入や設置に際しては、建物や備品を傷つけないよう細心の注意が払われ、照明や装飾も当時の雰囲気を壊さないよう工夫されました。

また、撮影中は一般の見学者の立ち入りが制限されるなど、スムーズな撮影進行と建物の保護が両立されるよう努められました。

京都府庁旧本館の歴史と見学情報

京都府庁旧本館は、その歴史的価値から平成16年(2004年)に国の重要文化財に指定されました。

現在も執務室や会議室として利用されており、一般の見学も可能です。

公開日時は、火曜日から金曜日および第1・第3・第5土曜日の10:00~17:00となっています。

ただし、イベントや行事によっては公開が制限される場合もあるため、訪問前に公式ウェブサイトで最新の情報を確認することをおすすめします。

また、館内にはカフェ「salon de 1904」も併設されており、歴史的な空間でのティータイムを楽しむことができます。

訪問の際は、当時の建築美とドラマの舞台裏を感じながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

松山城:秋山兄弟と正岡子規の青春の舞台

松山城:秋山兄弟と正岡子規の青春の舞台

ドラマ内での松山城の役割と撮影シーン

NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』では、松山城が秋山好古・真之兄弟や正岡子規の青春時代の象徴的な場所として描かれています。

彼らが城内や城下町で過ごすシーンは、青春の喜びや友情を深める場面として印象的です。

特に、城の石垣や門を背景にしたシーンは、彼らの成長と挑戦を象徴する舞台として描かれています。

松山城の歴史と観光スポット

松山城は、江戸時代初期に加藤嘉明によって築かれた平山城で、日本三大連立式平山城の一つとして知られています。

標高132メートルの勝山山頂に位置し、本丸・二之丸・三之丸の三つのエリアから構成されています。

天守閣からは松山平野や瀬戸内海を一望でき、その美しい景観は訪れる人々を魅了しています。

また、城内には21棟の建造物が国の重要文化財に指定されており、歴史的価値も高いです。

松山市内の他のロケ地と合わせた観光ルート

松山市内には、『坂の上の雲』に関連する多くのスポットが点在しています。

松山城を訪れた後、正岡子規記念博物館や秋山兄弟生誕地などを巡ることで、ドラマの世界観をより深く体感できます。

また、道後温泉や坂の上の雲ミュージアムなども訪れることで、松山の歴史と文化を堪能することができます。

これらのスポットを巡る観光モデルコースも提供されており、公共交通機関を利用して効率よく観光することが可能です。

エンディングに登場した小蓮華山の稜線

エンディングに登場した小蓮華山の稜線

エンディングシーンの撮影場所とその選定理由

NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』のエンディングシーンでは、北アルプスの小蓮華山へ続く美しい稜線が映し出されています。

この映像は、白馬大池から小蓮華山に向かう登山道で撮影されました。

この場所が選ばれた理由として、広がる稜線と空、そして雲が織りなす風景が、作品のテーマである「坂の上の雲」を象徴的に表現していることが挙げられます。

また、登山道の先に雲が浮かぶ景色は、登場人物たちの未来への希望や挑戦を暗示しており、視聴者に深い印象を与えました。

小蓮華山の登山情報と注意点

小蓮華山(標高2,766メートル)は、長野県と新潟県の境に位置し、白馬大池からの稜線歩きが魅力の一つです。

登山ルートとしては、長野県側の栂池高原からゴンドラやロープウェイを利用して白馬大池を経由するコースや、新潟県側の蓮華温泉から登るコースがあります。

特に、栂池高原からのルートは、ゴンドラとロープウェイを利用して標高を稼ぐことができ、比較的アクセスしやすいとされています。

しかし、天候の変化が激しく、夏季でも残雪が残ることがあるため、十分な装備と事前の情報収集が必要です。

また、登山道は高山植物が豊富で、美しい景観が広がりますが、急な斜面や岩場も存在するため、足元には注意が必要です。

登山前には最新の天気予報を確認し、無理のない計画を立てることが重要です。

撮影時期と現在の風景の違い

『坂の上の雲』のエンディング映像は、2009年7月12日に撮影されたとされています。 

この時期の小蓮華山周辺は、残雪と新緑のコントラストが美しく、稜線からの眺めは格別です。

現在でも、夏季には同様の風景を楽しむことができますが、気候変動や環境の変化により、植生や雪の残り具合が変わる可能性があります。

また、近年の登山ブームにより、登山道の混雑や環境保護の観点から、利用者のマナーやルール遵守がより一層求められています。

訪問の際は、最新の情報を収集し、自然環境を守る行動を心掛けることが大切です。

まとめ

まとめ

『坂の上の雲』最終回「日本海海戦」のロケ地を巡る旅は、ドラマの感動を再び味わうだけでなく、日本の歴史や文化を深く知る機会となります。

石川県加賀市の日本元気劇場では、実物大の戦艦「三笠」セットが再現され、迫力ある海戦シーンが撮影されました。

また、京都府庁旧本館は、その重厚な佇まいから海軍省のシーンに使用され、明治期の雰囲気を色濃く残しています。

さらに、松山城や愛媛県内の各地では、秋山兄弟や正岡子規の青春時代が描かれ、彼らの足跡を辿ることができます。

これらのロケ地を訪れることで、ドラマの世界観を肌で感じ、日本の近代史への理解を深める旅となるでしょう。

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